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K・I 笑顔通信 No.31「なくなった奥歯、そのままにしておくと…」

2024年9月9日(月)

こんにちは!

まだまだ暑い日が続いていますが、夜は涼しい風も吹いてきて過ごしやすくなってきましたね。

スーパーや市場には秋の旬の食材がたくさん並び、夜は何を食べようか、みんなで今日の献立を話しています♪

今回のK・I笑顔通信のコラムは「なくなった奥歯、そのままにしておいていいんですか?〜奥歯の有無が健康寿命を決めていた⁈〜」です。

毎日を元気に過ごすために、食事をすることはとても大切なことですよね。

そんなお口の中から考える、健康について書いています。ぜひご覧ください。

 

 

なくなった奥歯、そのままにしておいていいんですか?

〜奥歯の有無が健康寿命を決めていた?!〜

今年の6月頃、新聞やテレビのニュース番組で、「奥歯を失うと認知症発症リスクが高まる」という研究報告が相次いで報道され、目にされた方も多いのではないでしょうか。

九州大学の鮎川教授らの研究によると、奥歯の噛み合わせがそろった箇所の数とアルツハイマー型認知症の診断時期を照らし合わせたところ、奥歯の噛み合わせが全てそろっている人に比べて、「歯の欠損で奥歯の噛み合わせが一部失われた人」は認知症が1.34倍発症しやすく、「前歯も含めて噛み合わせが全くない人」は1.54倍高かった、と報告されています。今回の研究で奥歯の噛み合わせの喪失と認知症の進行との因果関係が特定されたわけではありませんが、奥歯の噛み合わせの一部喪失により噛みにくくなり炭水化物中心の偏りある食事になることで栄養状態が低下し足腰が弱くなり、外出しなくなったり会話しなくなったり自信喪失したりすることで社会活動の低下が進み、その結果として認知症の進行リスクが高まる、などと考察しています。

他の研究でも、「奥歯がなく、義歯も使用していない人」は、自分の歯が20本以上ある人よりも、年齢、健康状態、生活習慣等の影響を除いても、認知症になるリスクが1.85倍高く、その一方で、「奥歯がなくても、義歯を使って奥歯でしっかり噛めている人」は、認知症リスクが1.09倍と、歯がある人とほとんど変わらない、との報告もあります。

食べ物を細かく噛み砕く能力は、奥歯(大臼歯)を1本失うと4割低下し、さらに総入れ歯になると通常の3割程度にまで低下すると言われています。1本くらい抜けても…と思うかもしれませんが、実際は噛む能力が低下してしまい、さらに、喪失した歯が支えていた力を他の歯で負担しないといけなくなり、他の歯がどんどん悪くなっていく負の連鎖が始まるのです。奥歯1本がいかに大事なのか理解できるかと思います。だからと言って悪くなった歯でも抜かない方が良いということではありませんのでご注意ください。

まずは悪くならないように定期健診やクリーニングで自分の歯を大切にし、もし歯を失っても「インプラント」「入れ歯」「歯の移植」などで奥歯の噛み合わせを回復するようにすれば、お口の機能は回復します。特にインプラントは噛む力が強く、インプラントで噛む機能を回復することは、要介護を予防し、健康寿命を延ばすことに大きく貢献する可能性があるのです。

 

F-style K・I DENTALOFFICE は「健康な人・健康になりたい人のための歯科医院」として皆様の健康のために最善の治療を提供していきます。

ちなみに、今回発表された鮎川教授は一般歯科担当・近藤の大学院時代の指導教官で、自分の所属していた研究室からこのような発表がされたことは誇らしいことですね(^^)

 

福岡市中央区今泉

F-style K・I DENTAL OFFICE(エフスタイル ケーアイデンタルオフィス)