K・I 笑顔通信 No.33「フッ素ってどんなもの?」
みなさん、こんにちは!
12月に入り、街はすっかりクリスマス一色になり、一段と華やかさを感じますね🎵
今年も残り1ヶ月。体調管理に気をつけて元気に年を越しましょう(^-^)
さて、今回のK・I笑顔通信のコラムは「フッ素ってどんなもの?」です。
フッ素という言葉は、よく耳にすると思いますが、実際にどのようなものなのか…
気になりますよね。
ぜひ、ご覧ください。

フッ素ってどんなもの?
ー安全性と歯に良い理由を解説ー
歯医者さんや歯磨き粉のCMでよく聞く「フッ素」。虫歯予防に良いって聞くけど、そもそもフッ素って何?安全なの?なんて思ったことありませんか?今回は、フッ素についての基本から、歯科での役割まで、わかりやすくお話しします。
フッ素とフッ化物って違うの?
「フッ素」とは、自然界に存在する元素のひとつで、元素記号では「F」と表されます。しかし、フッ素は非常に反応性が高く、単独ではほとんど存在せず、必ず他の物質と結びついて安定した形になります。その中で特に重要なのが「フッ化物」ですが、フッ化物を理解するためには「無機フッ素化合物」と「有機フッ素化合物」という2つの分類について知る必要があります。
「無機フッ素化合物」は、フッ素が金属や水素などと結びついた化合物を指し、歯科でよく使用されるフッ化ナトリウム(NaF)やフッ化第一スズ(SnF₂)等が含まれます。無機フッ素化合物は、主に虫歯予防や歯の再石灰化を促す目的で使用されており、安全性や有効性が長年にわたって研究されてきました。これらの無機フッ素化合物は、適切な量で使用すれば安全であり、歯の健康を守るために欠かせない存在です。
一方で、「有機フッ素化合物」は、フッ素が炭素と結びついた化合物を指します。この中には、近年環境問題で話題になっているPFAS等が含まれます。PFASは耐久性が高く、防水や撥油性を持つため、フライパンのコーティングや防水スプレー、食品包装などに広く使用されてきました。しかし、PFASは自然界で分解されにくく、「永遠の化学物質」と呼ばれるほど残留性が高いことが問題視されています。また、環境や人体への悪影響が指摘され、世界的に使用の見直しが進んでいます。
歯科で使うフッ化物は無機フッ素化合物!
ここで重要なのは、歯科で使われる「フッ化物」は「無機フッ素化合物」であり、有機フッ素化合物とはまったく別物だということです。無機フッ素化合物は、虫歯予防効果が科学的に実証されており、厳しい基準のもとで安全に使用されています。一方で、有機フッ素化合物であるPFASは、歯科用途では一切使用されていません。
フッ化物って安全なの?
それなら「フッ化物も体に悪いんじゃないの?」なんて思うかもしれません。でも、これは濃度の問題。歯科で使うフッ化物や、市販のフッ化物入り歯磨き粉は、どれも安全な範囲で使えるように作られています。たとえば、歯医者さんで行うフッ素塗布。あれは歯の表面にだけ作用するから、体に入る量はごくわずかです。歯磨き粉も同じで、飲み込まないように気をつければ全然心配いりません。特に小さな子どもが使う場合は、親御さんが見守ってあげると安心ですね。
フッ素を上手に取り入れよう!
フッ化物が「虫歯予防に効く!」と言われる理由は、ズバリ「歯を強くする」「再石灰化を助ける」「虫歯菌の活動を抑える」の3つの働きがあるからです。でも、どんなに良いものでも、使い方を間違えたら効果が薄れてしまいます。歯医者さんで定期的にフッ素塗布をしてもらうこと、日常的にフッ化物入りの歯磨き粉や洗口液を正しく使うことが大切です。
フッ素についてちょっと詳しくなれましたか?疑問や不安があれば、気軽にスタッフに聞いてくださいね。あなたにピッタリのフッ素ケアを一緒に見つけましょう!
福岡市中央区今泉
F-style K・I DENTAL OFFICE(エフスタイル ケーアイデンタルオフィス)
K・I 笑顔通信 No.32「健康な長生きを手にいれる」
みなさま、こんにちは!
富士山の初冠雪が、今までの観測史上もっとも遅かったというニュースをご覧になったでしょうか?
日々環境や社会の変化が起こっている中で、医療も確実に進化をしています。
今回のK・I笑顔通信のコラムは「8020運動の後に来るもの 健康な長生きを手にいれる」です。
進化をし続ける社会・医療を通し、病気になってから治すという選択ではなく、
病気になる前に予防していく選択ができるということをお伝えできればと思っています。
ぜひご覧ください。
8020運動の後に来るもの「健康な長生き」を手にいれる
いま日本歯科医師会がすすめている「80歳で自分の歯を20本残そう」という運動が
とても良い成果をあげつつあって、中でもしっかり噛める奥歯が私たちの健康、
特に歳をとってからの人生に大きく影響していることは前号の笑顔通信で
当院長の近藤がお伝えしたとおりです。
日本には医療皆保険制度があって、病気の治療や乳幼児の死亡率の低下、平均寿命の伸びに
大きく貢献してきました。ところが高齢者が増えて、高齢者は若年者の何倍もの医療費を
使います。膨れ上がる医療費を抑えるために国は「病気の治療」から「病気の予防」に
医療政策の舵をきりました。「8020運動」もその一環なのです。
すると、80歳までに5本も8本10本も歯が無くなった人はどうなるんだ!です。
歯がなくなって残りの歯が少なくなると、心臓・血管系疾患、脳卒中など全身疾患の死亡リ
スクを増加させるという事実が多数報告されています。
これには2つの理由が考えられています。
一つ目に、 歯周病やう蝕(むし歯)で歯が失われ、同時に低レベルではあっても繰り返し
起こる敗血症(病巣から出た細菌が血液に乗って全身をまわる)で心血管系疾患や
代謝疾患につながることで死亡リスクが上がります。
二つ目に、歯がなくなると食べにくくなって食べ物の嗜好や種類が変わって低栄養、
あるいは過栄養になり、その結果全身の病気につながります。
では、どうすれば良いのでしょうか。
一言で言えば、「口の中の健康な状態を回復させる。そしてそれを維持する。」ことです。
1 今ある歯と歯を維持するための歯周組織を健全に保つ努力をする。
歯周病があればきちんと治療する。う蝕(むし歯)についても同じです。
2 失った歯があればそれをブリッジ、インプラント、義歯などで修復して
「機能歯数(機能をいとなむ歯)」を増やす。
8020運動では自分自身の歯をカウントしますが、機能歯数では修復した歯、使える歯も
カウントします。
この「機能歯数」はとても大切な考えで大阪歯科大学の前川教授は「全身疾患にかかるよ
り機能歯数が少ない方が死亡リスクがたかい」という研究結果を発表されています。
噛める歯が少ない人は死亡リスクが高くなるということになりそうです。
歯は私たちの命の根本部分を支える大切な役目をしているのですね!
11月7日と11月8日はいいな、いい歯の日です。
ぜひ、この機会に皆さんもご自身のお口の中とこれから先の人生に
じっくりと向き合ってみてください(^^)
K・I 笑顔通信 No.31「なくなった奥歯、そのままにしておくと…」
こんにちは!
まだまだ暑い日が続いていますが、夜は涼しい風も吹いてきて過ごしやすくなってきましたね。
スーパーや市場には秋の旬の食材がたくさん並び、夜は何を食べようか、みんなで今日の献立を話しています♪
今回のK・I笑顔通信のコラムは「なくなった奥歯、そのままにしておいていいんですか?〜奥歯の有無が健康寿命を決めていた⁈〜」です。
毎日を元気に過ごすために、食事をすることはとても大切なことですよね。
そんなお口の中から考える、健康について書いています。ぜひご覧ください。
なくなった奥歯、そのままにしておいていいんですか?
〜奥歯の有無が健康寿命を決めていた?!〜
今年の6月頃、新聞やテレビのニュース番組で、「奥歯を失うと認知症発症リスクが高まる」という研究報告が相次いで報道され、目にされた方も多いのではないでしょうか。
九州大学の鮎川教授らの研究によると、奥歯の噛み合わせがそろった箇所の数とアルツハイマー型認知症の診断時期を照らし合わせたところ、奥歯の噛み合わせが全てそろっている人に比べて、「歯の欠損で奥歯の噛み合わせが一部失われた人」は認知症が1.34倍発症しやすく、「前歯も含めて噛み合わせが全くない人」は1.54倍高かった、と報告されています。今回の研究で奥歯の噛み合わせの喪失と認知症の進行との因果関係が特定されたわけではありませんが、奥歯の噛み合わせの一部喪失により噛みにくくなり炭水化物中心の偏りある食事になることで栄養状態が低下し足腰が弱くなり、外出しなくなったり会話しなくなったり自信喪失したりすることで社会活動の低下が進み、その結果として認知症の進行リスクが高まる、などと考察しています。
他の研究でも、「奥歯がなく、義歯も使用していない人」は、自分の歯が20本以上ある人よりも、年齢、健康状態、生活習慣等の影響を除いても、認知症になるリスクが1.85倍高く、その一方で、「奥歯がなくても、義歯を使って奥歯でしっかり噛めている人」は、認知症リスクが1.09倍と、歯がある人とほとんど変わらない、との報告もあります。
食べ物を細かく噛み砕く能力は、奥歯(大臼歯)を1本失うと4割低下し、さらに総入れ歯になると通常の3割程度にまで低下すると言われています。1本くらい抜けても…と思うかもしれませんが、実際は噛む能力が低下してしまい、さらに、喪失した歯が支えていた力を他の歯で負担しないといけなくなり、他の歯がどんどん悪くなっていく負の連鎖が始まるのです。奥歯1本がいかに大事なのか理解できるかと思います。だからと言って悪くなった歯でも抜かない方が良いということではありませんのでご注意ください。
まずは悪くならないように定期健診やクリーニングで自分の歯を大切にし、もし歯を失っても「インプラント」「入れ歯」「歯の移植」などで奥歯の噛み合わせを回復するようにすれば、お口の機能は回復します。特にインプラントは噛む力が強く、インプラントで噛む機能を回復することは、要介護を予防し、健康寿命を延ばすことに大きく貢献する可能性があるのです。
F-style K・I DENTALOFFICE は「健康な人・健康になりたい人のための歯科医院」として皆様の健康のために最善の治療を提供していきます。
ちなみに、今回発表された鮎川教授は一般歯科担当・近藤の大学院時代の指導教官で、自分の所属していた研究室からこのような発表がされたことは誇らしいことですね(^^)
福岡市中央区今泉
F-style K・I DENTAL OFFICE(エフスタイル ケーアイデンタルオフィス)
K・I笑顔通信 No.30「歯並びや噛み合わせはどうして悪くなるの?」
みなさん、こんにちは。
梅雨が明け暑い夏がやってきました!
BBQや夏祭りなどイベントがたくさんで楽しみですね♪
体調には十分気をつけて夏を乗り越えましょう
さて、今月の笑顔通信のコラムは「歯並び・噛み合わせ」についてです。
どうぞご覧ください(^ ^)
歯並びや噛み合わせはどうして悪くなるの?
お爺さんから「歯並びが悪くても死にゃせん!」と言われて 歯並びの矯正を諦めた女の子がいました。 …それから20数年、40代に近くなった彼女は再び 矯正歯科を訪れました。ずっと引きずってきた心のわだかまり、 コンプレックスから解放されるために。
実は悪い歯並びや噛み合わせは経済的な先進国に多いのです。…なぜ? 経済的に豊かになるとまず大きく変化するのが食生活です。 命を支える「食べること」が「楽しみ」「エンターテインメント」化して加工され精選されて、一生懸命噛まなくても食べられる食事が増えてきました。そうなるとアゴの筋肉は大きくなりません。筋肉を支えるアゴの骨は強く大きくなる必要がなくなります。ところが、アゴを作る遺伝子と歯を作る遺伝子は別なので、アゴが大きくならないからといって歯は小さく作られません。 結果、歯は押し合いへし合い、歯並びはガタガタになります。 もうひとつ、父母共に歯並びはきれいで噛み合わせも立派、でもなぜか子供はガタガタ。 お父さんは大きなアゴに大きな歯、お母さんは小さなアゴに小さな歯、バランスOKです。子供は親から半分ずつ遺伝子をもらいますから、お父さんから大きな歯、お母さんから小さなアゴをもらってしまうと、ガタガタの歯並びになる可能性があります。
サイレントディジーズという言葉を知っていますか?
膵臓や肝臓の病気はあまり自覚症状がなく静かにしかし確実に進行するのでサイレントディジーズ(沈黙の疾患)と呼ばれています。自覚症状が現れた時には手遅れになることが多い危険な病気です。口の中では歯周病が問題です。歯周病は感染発症してもほとんど気づきません。最初のうちは歯茎が少し腫れたり、歯の生え際が赤くなったり、出血しても殆ど痛みはありませんから本人もあまり気にしません。典型的なサイレントディジーズです。 歯並びや噛み合わせが悪い状態を不正咬合と言います。 この不正咬合も痛みや不都合を殆ど感じないのです。 歯並びや噛み合わせが悪いと歯牙う蝕(むし歯)や歯周病、顎関節症の原因にもなります。 健康で快適なはずのあなたの人生を毎日少しずつ削り取って行くサイレントなディジーズ(病気)なのです。
K・I 笑顔通信 No.29「インプラントってホントに良いの?」
こんにちは。
F-style K・I DENTAL OFFICEはおかげさまで開院3周年を迎えることができました。
これまで支えていただいた皆様に心から感謝いたします。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、みなさんはインプラントについてどの程度ご存知でしょうか?
インプラントって聞いたことあるけど、詳しいことはよくわからないって方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんなインプラントについてのコラムです。
インプラント治療には良い面もあれば難しい面もあることを理解した上で治療を受けることが大切です。
インプラントについて考えている方、考えていない方も含め、今後の参考にぜひご覧ください。
インプラントってホントに良いの?
インプラント治療は、失った歯を回復させ、今まで通りの噛む機能と自然な笑顔を取り戻すための優れた治療法です。しかし、昨今のインプラントによるトラブルの報道などもあり、その効果や適応性について疑問を持たれる方も多いことでしょう。では、インプラント治療は本当に良い選択肢なのでしょうか?一緒にその魅力とポイントを探ってみましょう。
良い面も悪い面もあります
インプラント治療には良い面もあれば悪い面もあります。良い面としては、他の代替方法よりも自然な噛む感覚と見た目を実現できること、長期的な耐久性、そして周囲の歯への負担の少なさが挙げられます。しかし、手術や治療に伴うリスクや費用、また、条件が不適切な場合もあることを理解しておくことが重要です。例えば、インプラント治療は顎の骨の状態に依存します。骨の量が不十分な場合、追加の手術や骨の移植が必要となる場合もあります。また、手術後のケアや定期的なメインテナンスも他の歯と同様に必要です。
インプラントが向いている人
インプラント治療は、一般的に健康であることが前提条件ですが、歯を失った方々にとっては多くの場合、最適な治療法となります。特に部分的な歯の欠損やすべての歯の欠損がある場合、または入れ歯やブリッジが合わないと感じる方にとっては、インプラント治療が向いていると言えるでしょう。
インプラント治療の最適な症例は、歯を失った方々の中でも、特に下顎の後方の歯を失った方や中間の歯を失って隣の歯が健全な方、さらに多数の歯を失った方にも適しています。

インプラントが向かない人
一方で、インプラント治療が向かない場合もあります。
口の中の問題として、骨の量が十分にない場合、歯周病の既往がある場合は、インプラント治療が難しくなることがあります。骨の量を増やす手術によりインプラント治療ができるようになることも多いですが、そのぶん手術時間が長くなったり、費用がかかったり等の負担は大きくなります。歯周病もインプラント治療のリスクとなるので、残っている歯の歯周病治療が終了していない人は、必ず事前に治療してからになります。治療をせずにインプラント手術をすると、歯周病菌がインプラントの土台である骨まで溶かしてしまい、結果としてインプラントが抜け落ちてしまうこともあるのです。定期的なメインテナンスに通えない方も向いていないと言えます。
全身的な問題として、重度の糖尿病や高血圧、心疾患など全身疾患があるとインプラントの手術のリスクとなりますので、状態によっては治療が受けられないことがあります。また、喫煙もインプラントの寿命を短くすることが知られていますので、禁煙してからインプラント治療を開始することが長持ちさせることに繋がります。
インプラント治療…本当に”私”に合ってる?
インプラント治療は、適切な症例では優れた解決策となりますが、患者様それぞれの状況や希望によって適否が異なることを理解することが重要です。
当院では、カウンセリングを通してあなたにとって最良の治療を一緒に考えていきます。自然な笑顔と快適な噛み合わせを取り戻すために、インプラント治療の可能性を検討してみましょう。